自分のデータと論文の結論

私の修士論文多摩川における河辺植生の多様性についての研究である。最後に、河原は人工的に改変されてグランドになっているけれども、堤内地に空き家が多くなっているので、街づくりのやり方次第で河原の自然を取り戻せると書きたくなった。どうやって入れるか考えた末、私がとった方法は、付録として入れると言うことだった。
 自分の解析した多様性の分布や植物の分布についての実証的な研究から、直接、言えることではないからだ。また、データをして語らしめる実験科学者としての教育が、データと結論の論理的な飛躍を許さなかったのだとも言えよう。