地べたの研究

 高校生の頃に読んだ小田実の本に「鳥瞰図」ではなく、「虫瞰図」の提案が載っていた。
なぜか、私の人生はこれで決まったようだ。
 私は研究の高みに登りたいと思ったことがない。地べたを歩く虫のように世間がみたい。
都庁で働いた時には、5つの職場で働いた。そのうち、4つがその局の最末端事務所である。
最後が新宿にある本庁の37階で、外に出るまでが遠くて、つらかった。

 幸い、レッドデータ種というものが認められるようになったので、レッドデータ種について
種生態をやっていけたら幸せだと思っている。