科学のあり方

私たちが研究している等身大のスケールの科学は、特別な装置や試薬を必要とはしない。少し工夫すれば、市民にできる。
大学院を中退してしばらくしたころの私の名刺代わりのメモには、「より多くの市民が豊かな暮らしをするために」というタイトルをつけていた。Citizen Scienceの時代に、もう一度、市民のための科学とは何かを考えていきたい。
私はやっぱり科学は私たちの精神的な暮らしを豊かにすると思いたいのだが。

私たちが学生の時には、市民のための科学と市民のためでない科学を区別する傾向があった。市民協働を行政が標榜する現代においては、科学者は行政に協力する存在として、統治機構の末端に位置づけられている。私は、ここで関係を変えて、自分らしく、市民の一人として行動することにしたい。