改心したマニアは役に立つ

 今日から、自然情報に加えて、自分が考えていることを書くことにします。
 タイトルは慶応大学のK先生の言葉です。生明祭で、私が部長をしている植物保護研究部が学生部長賞をいただきました。この部の生体展示が研究室(応用植物生態学研究室)では議論を呼びました。
 私は金田先生たちや東京教育大学野外研究会の系譜を汲む採集をしない自然観察会で大学生の時に育ったので、必要最小限しか採集しない習慣がついています。研究室でも、研究室に入って初めて野生の生きものに触れた学生はそのような習慣になっています。そのため、部の生体展示には強い違和感を感じる学生が多く、研究室で議論することになりました。
 生体展示や採集が、それだけで終わらずに、目的を持って、学問的な記録や研究の一部になれば、いいように思われます。そのためには、マニアの学生がマニアだけで終わらずに、もう一歩踏み出すことが望まれます。
 生態学の学問をブレイクスルーするのは、マニアに違いないという会話を最近したことを思い出しました。マニアを越えたマニアが新しい世界を拓くのかもしれません。
 でも、私は居心地が悪くて仕方がありません。2つの異なる態度の学生を支援し続けることがどうも説明しにくくてしようがないのです。