2013-01-01から1年間の記事一覧

意味をみつけるものとみつけないもの

イチョウの落葉は葉柄を下にして落ちる。あらゆるものに意味が見いだせようが、エコロジカルには意味が見出せないものもある。 学生の頃に気づいたのだが、イチョウの落葉の現象はクリアーだが、エコロジカルミーニングはみつからない。明瞭だが、意味のない…

研究経営学

研究者になる人には研究経営学を身につける必要がある。研究者にならない人も、卒業研究のあいだとか、修士課程のあいだは、研究経営学的に行動すると有利である。 自分のもっている、時間、機械、消耗品、お金などの資源を生かして、もっとも評価の高い発表…

卒業研究のまとめの段階

11月も下旬を迎え、4年生はデータを取ることに忙しい。解析は調査のデザインに依存するので、あとからやりなおすことはむずかしい。また、卒論で使える資源には限りがあり、十分な量のデータが得られないことも多い。 しかし、解析の方法がわかると、調査は…

初期のテーマからの転向

テーマは仮に決めたものなので、執着しないほうがよいと思うのだが、学生の執着は強い。 テーマはデータと相互作用がある。データに応じて変わってもいい。 勉強が進んでもテーマは変わる。先行研究が自分の研究と重なるかもしれないからだ。 卒業研究でわか…

論理

研究で大事なのは論理だと学生の時に教えられた記憶がある。 でもどうしたら論理が鍛えられるのかは教えてもらった記憶がない。 研究室の学生を見ていてわかったのだが、論理を磨くには、推理小説をたくさん読むという方法があるようだ。もちろん、専門書を…

カルガモ

野鳥は本当にきれいな色合いや姿をしている。大学の近くの五反田川にはもっぱらカルガモしかいないが、派手ではないものの見栄えがする。今度かもぬりえを用意して観察会を行う準備をしている。私はけがのため、水辺まで近づけないものの、普通種に親しめる…

必要なことの拡大

妻が大学院に進学して、勉強を始めてみたら、自分の論文を固めていくために必要なことが、どんどん拡大し、困り果てている。 私の経験では「雑木林の万華鏡的世界」にあたる現象である。大学院には時間的な制約があるから、優先順位を付けて先にやらねばなら…

卒業研究

私の先生は、弟子の研究にほとんど口出ししなかった。それでいて、暖かく見守ってくれた。私も、そうありたいと思って、研究の企画から実施、とりまとめ、発表に至るまで学生の自主性に任せている。 まもなく入室専攻の時期になる。人数がオーバーしたら、や…

ケンポナシ

小倉橋から歩き始めてしばらくすると、歩道にケンポナシの実がたくさん落ちていた。枝の部分が肥大して、ナシのような味がするそうだが、落ちているものなので食べてはみなかった。 ケンポナシには思い出がある。ミトコンドリアや葉緑体は核のある細胞に矯正…

けが

11月1日に相模川でカワラノギクの調査中に転倒し、足に全治3ヶ月のけがをしました。愛川町のカワラノギクの栽培地を見に行くために、支流を渡ろうとしたところ、少し水位が高く、戻ろうとして、滑りやすい石の上で滑ってしまいました。この日は、相模川の右…

ツツザキヤマジノギク

天竜川にツツザキヤマジノギクを見に行った。 高速バスで松川下車。ここまでは順調だったものの、折りたたみ自転車が故障し、やむを得ずタクシーを呼んだ。天竜川は思ったより遠かった。 ツツザキヤマジノギクはカワラヨモギやカワラサイコといっしょに中水…

生態学の教科書

ぼくの1級下の寺島くんが教科書「植物の生態」を8月30日に出版した。この日を覚えているのは、メールを見て購入しようとしたらまだ出版されておらず翌日が発売日だったからである。 私は自分の研究室の勉強をあまりしなかったので、みたことはあるが理解…

駿河台の自然

駿河台の自然について考えている。古い空中写真を見ると、それなりに高木がある。建物の建築とともに、新しい樹木に置き換えられていく。 教職員がお金を出し合って移植した銀杏がある。まだ、樹形は回復していない。 本当に移植した方がよかったのだろうか…

朝日鉱泉

エコミュージアムの勉強が必要だと思って、山形県朝日町を訪ねた。中心になってきた西澤さんに35年ぶりくらいにお目にかかり、本当に楽しかった。 一部が崩れて車両の通行ができない場所のある林道を歩いたので、ブナと日本海側の植物をいくらでも見ることが…

スズメのお宿

最近、生田に凝っている。 三田サポートわなりの人たちと出会い、子どもたちと生田の自然を見ることができそうだからだ。 わなりの人たちがやっているまちもりカフェの前のユリの木の並木は 鳥のねぐらになっている。前に見た時には、スズメだったけれど。 …

ヒマラヤスギ

明治大学生田キャンパスには、前身の登戸研究所よりも前に植栽されたヒマラヤスギの大木がある。根本にはほとんど何も生えていない。光不足なのか、アレロパシーなのかは、私個人はよく知らない。和泉キャンパスにも、中野キャンパスにも、ヒマラヤスギの大…

チップの林内還元

私の住んでいる国立市は国立駅周辺の開発が昭和初期に行われた。その中心にあるのが一橋大学である。 一橋大学の雑木林は100年生近いことになる。この林の一部が高木の一部を残して刈払われ,チップが敷き均されている。 ごみを外に持ち出さないという考え方…

白い花

黒川では,ミズキとハリエンジュが満開である。 ミス木の花序が水平につくのに対して,ハリエンジュの花序は垂れ下がるので,遠目にも違って見える。 農場の北側の大きな法面にもハリエンジュが侵入している。巻枯らしが効果的らしいので,早めにやってみよ…

エゴノキ

黒川農場の隣の七ツ谷緑地に千葉大の集中講義で行ったところ,下枝を伐って枝をあげているので,みにくかったものの,エゴツルクビオトシブミのゆりかごがみられた。 駿河台ではお茶の水仲通の街路樹としてエコノキが植えられていて,昨日は満開だった。コマ…

3年生のテーマ

春休みは3年生の卒論のテーマを決めるために、話を聞き、フィールドを探しに行っている。 昨日は、大宮公園にコゲラの調査の下見に行った。コゲラもみかけたし、樹洞もあったので、公園の事務所に調査のお願いに行き、お願いも聞いていただけた。 大宮公園は…

春の来方

春が近づいている。 春はこの世に一様に来るのだろうか。黒川でみていると、春は一様に来るわけではない。農場の北の保全地区の北向き斜面では、つららが下がっている。 一方、セレサモスの北側の温室の南側の日向では、ホトケノザやナズナが 茎を伸ばして咲…

一番か十番か

南武線の中吊り広告を見るのが好きだ。大島に住んでいた4年間は広告というものに飢えていた。上京すると、一生懸命広告を見ていた。 最近は、加齢のために、最初に見えたものが、おもしろいと思って、よく見ると、見間違いだったということが多い。 表記のビ…